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「地芝居サミットinおがの」メモリー(後編)

 「第27回地芝居サミットinおがの」(第52回小鹿野歌舞伎・郷土芸能祭)が、 10月19日(金)、20日(土)の2日間にわたり盛大に開催されました。
 その様子を前後編に分けてこのブログで紹介させていただきます。
地芝居サミットにお越しにならなかった方はその雰囲気だけでもお伝えできたらと思います。
また、サミットに来られた方は、思い出や感想を振り返っていただけたら幸いです。

★10/19 地芝居サミット2日目

 サミット1日目の、10月とは思えないほど汗ばむ陽気と打って変わり、晴れてはいても木枯らしを感じるような冷たい風の吹く日となりました。
それでも朝からの準備には活気がみなぎっていました

 2日目の会場は小鹿野文化センターホールです。

 始めに小鹿野町文化財専門員の山本さんによる 基調講演「歌舞伎のまちづくり事業30年」の講演が行われました。

 小鹿野歌舞伎保存会が発足して50年以上が経ちますが、小鹿野町が「歌舞伎のまち」としてどのようにこの30年を歩んできたのかがよくわかりました。
 山本さんのこれまでのご尽力に心から感謝申し上げます。そしてこれからも宜しくお願い致します。

 玄関先では、大塩野囃子会の皆さんによる「 秩父囃子」でお客様お出迎えの演奏があり、会場に入る前から気分が盛り上がります。

 舞台では小森祭りと文化を守る会 より「三番叟」
「小森祭りと文化を守る会」の皆さんは、小鹿野町両神小森諏訪神社の例大祭にて、地区の皆さんが歌舞伎を上演し奉納しています。その地区の子供さんによる「三番叟」でした。
 場を清めてからいよいよ公演が始まります。

 長留仲組文化財保存会の皆さんによる
長留の獅子舞「雌獅子隠し」
 長若から荒川に抜ける県道脇に、藁ぶきの舞殿を有する神社があります。宗吾神社と言います。
秋季例大祭のお祭りでは江戸時代から続く獅子舞が行われます。

 舞台では、大塩野囃子会「 秩父囃子」、鹿櫻會小鹿野社中  「小鹿野囃子」の演奏に続いて、鹿中歌舞伎座 による「青砥稿花紅彩画白浪五人男稲瀬川勢揃之場」が披露されました。

 小鹿野町では歌舞伎の伝承の一環として、中学校の郷土学習のひとつに「歌舞伎学習」を取り入れています。
子供たちはそこで、歌舞伎の化粧、義太夫、下座音楽、裏方まで一連の歌舞伎の舞台作りを体験します。
 鹿中歌舞伎座では、中学1~3年生が役者だけではなく、下座音楽などすべて自前で上演しています。
そのため本来は舞台の陰で演奏されている下座音楽を担当している子どもたちも、本番では舞台に上がって、観客から見えるところで演奏しています。

中学生役者さんのおふたり。心から歌舞伎を楽しめたようです!  『来年はあの役に挑戦したい!』といった言葉もいただけました!

 午前の部が終わり昼休憩では、小鹿野の特産品やお弁当が並ぶ歌舞伎横丁が大賑わい。
 そんなホール外でも郷土芸能を楽しんでいただこうと様々な催しものが披露されました。

★小鹿野まつり音頭愛好会 「小鹿野まつり音頭」
★歌舞伎サークルうぶ 「かっぽれ」・「こうもり」
★松井田神楽保存会「 翁ノ舞」
★上町波歌囃子会/柴崎社中/鹿桜会松井田/大塩野囃子会/両神間庭囃子会 による「秩父囃子」

 第27回全国地芝居サミットinおがの(第52回小鹿野町歌舞伎・郷土芸能祭)も最後の上演プログラムとなりました。

 トリを務めるのは、小鹿野歌舞伎保存会の皆さんによるオリジナル新作歌舞伎 「日尾嶽山誉寒梅(ひおたけやまほまれのかんばい」です。
 2010年の初演以来3回目となるこの「日尾嶽山誉寒梅」 小鹿野町にある戦国時代の「日尾城」で起きた史実をもとにしたお話です。

 2005年に当時の小鹿野歌舞伎保存会長が地元在住の作家:高田哲郎氏に地域を題材にした歌舞伎台本を依頼。
その後、初演まで実に5年を経て創り上げられた大作です!

何しろゼロからの立ち上げなので、台本ができてからは、役者の衣装、化粧、鬘、大道具小道具、背景の絵に、振り付け、さらに義太夫まで…すべてが新たな取り組みでした。

それはそれは大変なご苦労だったこととお察しします。

それでもすべて自前でやり遂げてしまうところが、さすが「小鹿野歌舞伎!」まさに受け継がれた伝統の技の結晶ではないでしょうか。

 今回は、作家の高田氏のお孫さんが子役として大活躍をされました。

大人顔負けの堂々とした立ち居振る舞い、セリフ、迫真の演技に、観客は最初から最後まですっかり魅了されてしまいました!

 すべての演目が終わり閉会式典を経て、「第27回全国地芝居サミットinおがの」 
2日間にわたり無事、お天気にも恵まれ、大盛況のうち幕を閉じました。

今回のサミットに関わられたすべての皆様、本当にお疲れ様でした。そして感動をありがとうございました。

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