SPECIAL 特集記事 受け継がれてきた伝統の地芝居「飯田の袖萩祭文」 2018.12.04 12月8、9日と行われる八幡神社の鉄砲祭り。その2日目、9日(日)午後1時~上演される上飯田若連歌舞伎による「奥州安達原三段目袖萩祭文之場」の稽古の様子を拝見させていただきました。(^^♪ この鉄砲祭りで演じられる飯田の歌舞伎は、秩父地方での歌舞伎の祖と言われている初代坂東彦五郎の名を受け継いだ喜熨斗屋坂東彦五郎のうち6人が飯田の歌舞伎に関わる人だったために、 その後、およそ200年もの間、この地域で脈々と受け継がれてきた芝居が受け継がれてきました。 特に、この「奥州安達原三段目袖萩祭文之場」は飯田の方たちの得意の演目だそうで、まさに、親から子へ、子から孫へ受け継がれ演じられてきた演目です。 *あらすじは、こちらからどうぞ→https://jishibaiportal.com/repertoire/431 「奥州安達原」は、奥州の安倍氏が源氏方によって滅ぼされたのち、生き残った安倍氏の兄弟による復讐を描いた作品です。 その3段目にあたる、「袖萩祭文之場(そではぎさいもんのば」は、前半が「静」、後半が「動」の対照的な物語展開で知られています。 前半の「静」の部分。 盲目の母と子が雪の降りしきる中、やってきます。 親に勘当され、盲目の上に落ちぶれた袖萩を演じるのは、木乃葉さん。まだ19歳ですが、今回の袖萩役は2回目。 小さい頃は、袖萩の子供の役をずっと演じてこられたそうです。それが大人になって今度は親の役・・・。 目が見えないからこその演技は難しいと語ってくれました。 後半になると、袖萩とその子お君の切なくて涙を誘う場面は、安倍の兄弟の素性が明かされることから荒事へ変わっていきます。 それにしても、子役のお君ちゃん、最初から最後までほんとに可愛い! 先輩方のご指導を受けて、それを体で覚えようと、皆さん一生懸命練習されています。 師匠のこの真剣なまなざしが印象的でした! とはいっても、稽古を終えると、お決まりの宴会が始まって、祭り前の稽古は毎晩6時頃から10時までみんなで仲良く過ごすようです。(笑) そんな上飯田の皆さんによる歌舞伎と祭り行事は、以下の予定で行われます。 本番がとても楽しみですね! 12月8日 (土) 14:00~ 若衆宮参り 14:30~ 笠鉾・屋台曳き廻し 16:00~ 三番叟上演 19:00~ 歌舞伎上演 演目:寿曽我対面工藤館之場(上飯田子供歌舞伎) 20:00~ 白浪五人男 稲瀬川勢揃之場(上飯田子供歌舞伎) 12月9日 (日) 10:00~ 祭典・神楽上演 11:00~ 三番叟上演 12:00~ 歌舞伎上演 演目: 白浪五人男 稲瀬川勢揃の場(三田川小学校歌舞伎) 13:00~ 歌舞伎上演 奥州安達原三段目袖萩祭文之場(上飯田若連歌舞伎) 14:30~ 火縄銃演武 15:30~ 大名行列 16:00~ お立ち神事(銃火奉納) 17:00~ 御輿渡御、笠鉾・屋台曳き廻し 17:30~ 川瀬神事 19:30~ 歌舞伎上演 演目:菅原伝授手習鑑吉田社頭車引之場(上飯田若連歌舞伎) 歌舞伎終了後~ 煙火奉納 関連